ファン・サポーターのみなさんの熱い思いを集めて、一緒にクラブの魅力を伝えていきたい…
そんな思いから「横浜F・マリノス沸騰プロジェクト」はスタートしました。
今回は、沸騰プロジェクトメンバーのホームゲームの一日に密着!
家族で、デートで、仲間同士で…スタジアムには色々な楽しみ方があります。
これを見れば、あなただけの楽しみ方もきっとみつかるはず!
11月3日、日産スタジアム。
試合開始3時間前、すでに多くのマリノスサポーターが長い列を作っていた。彼らは“ゴール裏”と呼ばれる座席、サポーターズシートの年間チケットを持っている。自由席なので、自分の好きな席を確保するために早くから列に並ぶのが通例だ。
“ゴール裏”と聞いて思い浮かべるのは、90分間飛び跳ねながら大声を上げる熱狂的なサポーターの姿だろうか。しかし、マリノスのゴール裏はそれが全てではないらしい。マリノスを応援し続け、今年で15シーズン目のユキエさんがそれを教えてくれた。
ホームゲームはもちろん、アウェイゲームにもしばしば足を運んでいる彼女はゴール裏の端の方で仲間たちと観戦しているそうだ。並んでいる間、彼女は少し後ろの方のグループに加わり、先週のルヴァンカップ決勝の話をして開門を待っていた。
30分後、ゴール裏へと繋がる北ゲートが開門。サポーターたちは次々にチケットをかざし入場していく。ユキエさんも無事“いつもの場所”に到着し、仲間を待つ。周りの席もだんだんと埋まっていき、「こんにちは」と笑顔で挨拶を交わすことが増えていった。
荷物を置くと、昼ご飯を買うために一度スタジアムを出て東ゲート広場へ。F・マリノスのホームゲームは再入場が可能だ。この日は美味しそうな匂いの立ち込める中、もつ焼きをチョイス。
その後仲間とお菓子を交換しながら談笑していると、新発売のガチャガチャ『マリガチャ』の話題に。早速『マリガチャ』コーナーでハンドルをひねると、なんと扇原貴宏選手のキーホルダー。思わず歓声が上がった。
“スタジアムに行く=試合を観に行く”というイメージが強いかもしれないが、週末のスタジアムはレジャースポット。こういった試合前の楽しみも目的のひとつなのだ。
程なくして、選手たちがピッチに登場。ユキエさんは立ち上がり、お気に入りの選手の“ゲーフラ”をピッチに向かって広げていた。
ゲーフラとは、両端にポールを取り付けたゲート型のフラッグ。選手とチームを応援する気持ちがひしひしと伝わってくる。
チャント(応援歌)を歌うサポーターたち。響き渡る声とバスドラムの音。
飛び跳ねるまではいかなくとも、ピッチの方を向いて手拍子をし、歌詞を口ずさむ。掛け声や歌声、ゴール裏を埋め尽くすトリコロールの旗がもたらす一体感に圧倒されるし、応援に参加する喜びを感じさせてくれる。
試合前の和気藹々とした雰囲気とは対照的に、試合が始まればサポーターは一丸となり熱く応援する。先制点を許せばうなだれる人、思わず口を塞ぐ人。惜しいシュートがあれば崩れるように悔しがる。「がんばれ!」「前向け!」「落ち着け!」一秒一秒進んでいく試合を見守っていた。
奮闘するマリノスだったが0-1で試合終了のホイッスル。
ユキエさんたちは祈るようにして選手たちを見つめていた。