Yokohama F・Marinos

レポート

REPORT

2016 明治安田J1 1stステージ 第14節 vs柏レイソル

前半レポート

 残り4節となった1stステージ。日産スタジアムでの今季初勝利を目指すF・マリノスの先発は、警告累積で出場停止のマルティノスに代わって、遠藤が二列目の右に入る。相手の柏レイソルには、4月のヤマザキナビスコカップで顔を合わせ、1-3で敗れている。
 F・マリノスのキックオフで始まった試合、2分にファーストシュートを許したF・マリノスだったが、すぐにリズムを取り戻し、右サイドからの仕掛けで柏陣内に向かう。5分、左から齋藤のグラウンダーのクロス。続いて6分、下平のクロスを伊藤がジャンプしてヘッドを狙う。さらにその1分後には、素早いリスタートから中村のロングパス。左裏を走る齋藤に渡った。
 10分からは、柏が速いパスワークでポゼッションする。F・マリノスは15分、柏・鎌田に右ポストを直撃したロングシュートを打たれる。ヒヤリとしたF・マリノスだが、すぐ反撃に移り、中村からボールを受けた下平のクロスに伊藤が飛び込むが、GKが一瞬早くボールを両手でパンチング。このリバウンドを中町が拾い、ミドルシュートを見舞った。
 この後も攻撃の応酬は続き、27分・柏、29分・F・マリノスと相手ゴールに迫る。そして終盤は、F・マリノスが流れをつかみ連動しながら分厚い攻めを披露した。39分、パクのパスを受けた中村がバイタルでシュートを放ったが、これは相手DFがブロック。
 そして45分、齋藤のドリブル突破でゲットした右CK。中村のキックに、中澤がニアでジャンプしヘディング。巧く流したシュートが、鮮やかに左サイドネットに決まった。前半、F・マリノスは終了間際の得点で1-0とリードして折り返す。

ハーフタイムコメント

「もう少し中盤をタイトにして、プレッシャーをかけて相手のボールをサイドに出させるようにしよう」

後半レポート

 リードしたF・マリノスは、戦い方を明確にして臨む。守備のリスク管理に重点を置きながら、攻守の切り替えからタテへの速いボールを使って柏ゴールを脅かす。3分にCKをゲット、5分には小林が緩急をきかせたドリブルで持ち上がり伊藤へのスルーパスを狙う。小林は、その直後にも右サイドで攻撃に絡み、右足アウトのショートパスで齋藤のドリブルを引き出す。
 この齋藤のアタックで得たCKから、追加点が生まれた。7分、右CKからのセカンドボール、相手のクリアを中町がつなぐと、ゴール前の齋藤が反転しながら左足ボレー。ゴール右スミに流し込んだ。
 リードを2点に広げ、さらに10分、遠藤のクロスからチャンスをつくると、12分には集中した守備を披露。スルーパスに対して榎本が素晴らしいダッシュでボールを抑えた。そして16分には、小林のクロスから中町がヘディングシュート。19分、裏のスペースへのボールを下平が走って追いつきGKに頭で渡すと、25分には小林のクロスを中町がジャンピングボレー、これは惜しくもワクを捉え切れずに左上へ。
 27分、柏が早くも3枚の交代枠を使い切ると、F・マリノスベンチが、交代カードを切り始める。29分・ファビオ、32分・カイケをピッチに送り、攻守のバランスを整える。ここから、F・マリノスのディフェンスが強みを発揮。34分・右サイドで中町が競り勝ち、35分・ダイレクトシュートを中澤がコースに入りブロック。
 40分を回ると、F・マリノスは攻撃でも見せ場をつくり、41分・右サイドで中村と小林のパス交換からファビオがクロス。そして43分、CKからの二次攻撃、中町のクロスをパクが頭で合わせると、ボールは右ポストに当たってネットイン。パクのJ公式戦初ゴールによって、3-0とほぼ勝利を手中にしたF・マリノスは、柏の反撃を抑えて前節の神戸戦に続いての完封勝利。ホーム来場者850万人突破という記念すべき試合を、今シーズンの日産スタジアム初勝利で飾ることができた。 

横浜F・マリノス 試合後監督コメント

「我々が、前半の最後にリードしてから、比較的、自分たちがゲームをコントロールしながらプレーできたと思います」

質問:リードするまで、押し込まれたと思います。先制するまでの戦いについては、どうでしたか?
「前半得点するまでも、何度かチャンスをつくっていました。ただ得点するまでには至りませんでした。相手もロングシュートがポストに当たったりなど、チャンスがあったと思います。両チームともに守備面が前に出たゲーム内容でした。そして、このような拮抗したゲームでは、やはりセットプレーが違いを生み出すことが良くあります」

質問:決勝点を奪った中澤選手の素晴らしさについて、どう感じていますか?
「彼には今シーズンずっと、“セットプレーで決定的な仕事をしてほしい”と要求していました。我々には大きな選手が何人かいますが、ボンバーもその中の一人ですので、得点を決めてほしいと思っていました。そして今日、また彼が得点を決めてくれて、私としては非常に満足しています。
また今日、我々の守備ブロックが低い位置になったのですけれども、そういう状況で彼の空中での競り合い、ヘディングの強さというものが、非常にチームにとってプラスになりました。非常に存在感のあるプレーをしてくれていたと思います」

質問:今後、勝ち進むうえで、中村・中澤という二人にどういうことを期待しますか?
「彼らには、チームの中でリーダーの役割を果たしてほしいと思っています。特に俊輔に関しては、チームのテクニカルな面ですね。そしてボンバーに関しては、守備のリーダーとしてですね。
チームには若手がたくさんいます。もうすぐトゥーロンの大会に出ていた敬真たちも戻って来ます。今日試合に出ていた遠藤もいます。これらの若手が、より成長していけるために、彼ら二人にはリーダーとして若手の見本になって引っ張っていってほしいと思います」

質問:いよいよ次節は、首位・川崎Fとの試合ですが、どのように戦おうと考えていますか?
「その前に、ナビスコカップもあります。とにかく、勝つために全力を尽くします。
自分たちのクォリティー、強みを出していきたいと思います。ただ川崎Fも、非常に高いクオリティーを持っていますので、それはもちろんリスペクトします。
川崎Fは、非常に攻撃が強いです。けれども我々は、守備の強さを持っています。
そして今日のゲームで見せたように、我々にはセットプレーという武器もあります。川崎Fには、彼らのスタイルがあります。
試合は、非常に高い強度の、激しいゲームになると思いますが、我々は自分たちのスタイルを変えずに、自分たちのクォリティーを生かしてやっていきたいと思います」

質問:俊輔のポジションがいつもより高めだったと思いますが、それはベンチからの指示だったのでしょうか?
「特に、指示は出していません。状況によって少し下がってプレーに関わらないといけないことも必要ですし、逆に前に行って彼のクリエイティブな、創造性を生かさなければならない場面もあります。今日は、その二つのバランスを取りながら、プレーをしていたと思います。
そして、今日は低い位置でボールを受けてから逆サイドへの斜めのロングパス、そういう長いボールで展開をしていましたので、我々がサイドでスピードアップした攻撃というものも我々のクォリティーの一つですので、彼の逆サイドへの長いパスは、チームにとって有効なプレーをしてくれていたと思います」

質問:先ほどゲームコントロールということを言われましたが、改めてゲームコントロールとは、どういうことだと考えていますか?
「我々のゲームコントロールには二つのやり方があると思います。一つはボールポゼッションをしてコントロールする。または、自信のある守備を生かしてコントロールする。この二つのやり方ができなければなりません。
前節の神戸戦、そして今日もそうでしたが、リードした時、まず守備をしっかりしながらゲームをコントロールする。そして、よりカウンターを生かしていく。
今のところは、この守備からカウンターというところに重きを置いているのですけど、できれば今後、この両方のやり方をしていきたいと考えています」

質問:長くヨーロッパで経験のあるモンバエルツ監督の目から見て、中村のキックの質は、どのぐらいのレベルにあるのでしょうか?
「評価するのは非常に難しいのですけれども、日本でもヨーロッパでも、特別なキックの能力を持ったという選手がいます。俊輔が、そういう選手です。
そして重要なことは、彼の、その左足が、今もこのF・マリノスにとって非常に大きな存在だということです。我々にとっての武器です。そして、俊輔は直接FKで得点を挙げることができます。そして間接FKでも、相手にとって危険なキックを繰り出してくれます。そして、俊輔のキックを生かすための長身選手も我々にはいます。
俊輔のような素晴らしいキッカーがいるということは、チームにとって大きなプラスです」

試合後コメント

DF13
小林 祐三

「3-0だったけど、スコアほどの差はなかったかなと思います。
ただ、随所で違いは出せたと思う。攻撃ではラストのクオリティー、守っても、ジョンスを含めたセンターラインの選手が体を張ってくれたし、ディフェンスのラスト3分の1でも負けていなかったと思います。
(中町選手のボレーシュートにつなげたクロスに関して)入れてくれれば良かったけど、マチも今シーズンすでに2点取っているし、これ以上要求するのも酷かなと(笑)。そのぶん、アシストで頑張ってくれたので良かったと思います」

MF10
中村 俊輔

「前半、いい時間帯でコーナーキックからボンバーが決めてくれた。今日の柏のように、ラインディフェンスで守ってくるチームの場合、ボンバーは結構ニアに入ってくる。リーグの新潟戦も、そうだった。たまに入ってこないときもあるけど。
レイソルがあまりスピードアップしなかったから良かったものの、奪った後の最終ラインからのつなぎの質をもっと高めないといけない。
自分も決められるところで取られたけど、渓太もミスが多かった。スピードはあるし、ステップも細かいし、いいモノは持っているんだから、あとは“俺が決めてやる”というオーラが欲しい。自分はやれる、という自信を練習からつけさせてあげるのも、自分の役割かなと思う。
今日ゴールを決めたパク、ナビスコで初ゴールを決めたテルのように、先発から出ても立派にやれる選手はたくさんいる。そういうヤツらが萎えないよう、練習から声をかけてあげることも大事だと思っている」

DF2
パク ジョンス

「これまで、このスタジアムでプレーできずに辛かったです。いつも上から観戦していて、サポーターの熱い応援の中でプレーしたいと思っていました。
そして今日初めて、ここでプレーすることができた。3-0で勝ち、ゴールを決めることもできて本当に嬉しいです。
(ゴールシーンについては?)CKからの流れで、中町選手が拾って折り返す時、短くつなぐんじゃないかなという予感がした。そして待っていたら、正確なボールが飛んで来て、ヘディングシュートで運良くゴールを決めました。
相手がビルドアップした時に、中町選手ときっちり中を締めることに神経を使いました。ただ、足りないところがありました。まだまだだと思います」

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