Yokohama F・Marinos

レポート

REPORT

2016 明治安田J1 2ndステージ 第17節 vs浦和レッズ

前半レポート

 今ステージ最終節の相手は、前節に今ステージの1位を決めている浦和レッズ。ファーストステージのスコアレスドローを含め、ここ5シーズンの対戦成績は4勝1分4敗と全くの互角だ。
 F・マリノスの先発は、この試合でJ1通算300試合出場となる小林をはじめ、前節と同じ11人。試合はF・マリノスのキックオフで始まった。
 開始直後からホームの浦和がボールを握ってパスを回す。F・マリノスは、守備ブロックを築いて浦和の攻めを受け止める。4分、浦和がこの試合最初のCKからニアに速いボールを入れてきたが、小林が競り勝ちヘッドでクリア。6分、ようやくF・マリノスが反撃。マイボールにして前田がドリブルで持ち上がったが、相手陣内に入る前に倒された。
 その後も浦和がボールポゼッションして、裏へのタテパスを中心に攻めるが、F・マリノスはマークを緩めず決定機を与えない。13分、駒井のドリブルからのクロスは、金井がブロック。
 20分過ぎからは互いにボールの奪いどころをつくろうと、激しく寄せる。25分、天野がFKを直接狙ったが、シュートはクロスバーをこえた。30分、浦和のクロスでGK榎本が前に出たところをシュートされたが、ゴールマウスの前に入ったパク ジョンスがヘッドで弾き返す。パク ジョンスは36分にも落ち着いた守備を披露、興梠へのラストパスをインターセプトする。そして43分には榎本が好セーブをみせる。高木の鋭い直接FKが厳しいコースに向かったが、しっかりジャンプして両手でワクの外に弾き出した。前半、0-0で折り返す。

ハーフタイムコメント

「球際の争いで負けないこと。
攻守の切り替えをもっと早く」

後半レポート

 FW伊藤でスタートしたF・マリノスは、まず守りから入り、2分・3分と跳ね返すと4分に反撃。小林がフェイントでカットインし、空いた右のスペースに走る天野へパスを送った。その直後、浦和の連続攻撃を受けるも、喜田の身体を張ったブロックなどでしのぐ。
 ピンチを逃れたF・マリノスは6分に好機を迎える。カウンターから4対3の形となり、後半から交代出場した伊藤のパスで裏へ抜けた齋藤が左からえぐってゴール前に持ち込む、そして右足で狙ったが、GKのセーブに阻まれた。11分には天野のヒールパスを受けた小林がアーリークロスを送るが、これはGKの両手におさまった。
 その後、やや浦和のペースとなり、F・マリノスはディフェンスの場面が続くが、15分・榎本の好セーブ、16分・中澤がクロスをカット。
 しかし21分、浦和の速い攻めを受け、榎本が一本目のシュートは素晴らしい反応で止めたものの、リバウンドを柏木に押し込まれた。
 先制されたF・マリノスは、25分に2人目の選手交代でマルティノスを投入し攻撃のテンポを上げる。32分、齋藤が強烈なミドルシュートを見舞った。35分、3人目の選手交代で遠藤が左二列目に入ったF・マリノスは、40分に鮮やかな速攻を披露する。伊藤のスルーパスを、マルティノスが左足シュート。貴重な同点ゴールが、右スミに決まった。
 ここからは、両チームによる激しい攻撃の応酬となったが、4分のアディショナルタイムを含め、2点目のゴールは生まれず、このままタイムアップ。 

横浜F・マリノス 試合後監督コメント

「非常に強度の高いゲームでした。両チームとも最後に足をつっている選手が出ていました。
前半は浦和が前からプレッシャーをかけて来ました。これは予想どおりでした。ただ残念だったのは、そのプレッシャーのかかったところで、もう少しうまくかわしていきたかったことです。
その部分が自分たちのクオリティーでもありました。浦和が激しいアグレッシブさを持って出てきましたので、、それをさらにこえていけるように、自分たちが向上していくことが必要だと思います。
ただ後半は、ゲーム内容が変わるだろうと予想していました。スペースが生まれるはずなので、それをうまく使っていきたいと考えていました。そしてマルティノスや遠藤などスピードのある選手の投入によって、空いたスペースを使っていく。そのゲームプランが、うまくいきました。
まず学が最初のチャンスをつかみ、その後、また別のチャンスで得点を決めました。今シーズンの締めくくりとして、勝点を取って引き分けたので終ったのは悪くありません。
セカンドステージ、我々は2試合しか負けていません。0-1と2-3です。自分たちのプレースタイルをある程度発揮できて、それを証明できました。
特に若手が、今シーズンたくさん経験を積めました。自分たちのチームの平均年齢はだいたい25歳です。クラブとして、将来に希望が持てます」

質問:“後半、変わるだろう”とおっしゃいましたが、変わったのではなく、監督がプランどおりに変えたのではないでしょうか?
「いえ、後半に関しては、Jリーグの他のゲームもそうなのですけれども、オープンな展開になる傾向にあります。自分たちとしては、できたスペースを、スピードを使って突いていくという狙いでした。
そして私は、今日、よりパワーのある選手を前に置こうと考えて伊藤を入れました。前にいて、しっかりとボールを当てられる選手が必要でした。
マルティノスの投入も予定していたことです。よりスピードを、使っていこうという狙いです。そして、我々はフィジカル的に良い状態です。我々と対戦する相手は、後半の残り15分は非常に難しくなると思っていました。自分たちは、最後の15分間で違いを生み出せるという自信がありました」

質問:2シーズン目、どのように総括していますか?
「2シーズン目、昨年以上にうまくいったといえると思います。自分たちの連動しながらの動きというものが昨年以上に出せるようになりました。特に、このセカンドステージですね。
それにフィジカル的にも選手たちが非常に向上しました。よりスピードをもってプレーできました。
もちろん他のいろいろな面で向上させることが必要です。特に、まだフィニッシュのところが課題です。しかし昨年よりも得点数が増えています。ですので、いい方向に向かっているといえます。そして先ほど言いましたが、多くの若手が試合に出ています。若手を伸ばすということも、クラブとして大事なことの一つです。この点でもうまくいったと言えると思います」

質問:契約満了が発表された小林選手については?
「小林は、今シーズン、ほぼ全試合に出場しました。非常にコンスタントにプレーをしてくれました。特に守備面で安定したプレーをしてくれました。
そしてメンタル的にも、今日は強さを発揮してくれました。なぜなら今日は、いろいろな感情を抱えていたと思います。昨日のトレーニングでもそうでした。
今日の彼のパフォーマンスには、私も非常に驚かされました。といいますのは、やはり昨日の、いろいろな感情を抱えている彼の様子を見ていましたので。
私と彼は、非常に良い関係性が築けてきたと思っています。彼は30歳ですが、まだ若いといえますので、今後もまだキャリアを築いていくと思います。今後の彼の幸運を祈りたいと思います」

質問:Jリーグのチャンピオンを決めるシステムに関して、いろいろな問題点も言われますが、その点に関しては、どういう感想を持っていますか?
「確かに私も、このやり方には慣れていません。このようなシステムにする理由については、わかりません。しかし私としては、今年のチャンピオンは浦和だと思っています。年間で最も勝ち点を取り、より多くの試合に勝ち、そしてコンスタントに結果を出したチームですから。
このような2ステージ制にするのは、その理由があるのでしょう。これはあまりないシステムですね。でも、少なくとも二つのステージの一つに勝つために全力を出さなくてはなりません」

試合後コメント

「昨日の練習に参加して、メンバーにも入ったし、コンディションは悪くなかったです。優勝して帰ってきたというのが自分の自信にもなって、今日の試合もいい形で入れるかなと思った。チャンスが回ってくれば常に決める気持ちでいました。
自分が入る時は負けていたけど、久々に左サイドの位置で試合に出られた。ドリブルもしやすいですし、ボールを持ったら、相手の3枚の最終ラインの1枚を抜けばチャンスだなと思っていた。それで、森脇さんとか1対1になるように、上手くポジション取りをしました。
前回の浦和戦のビデオをいっぱい見たので、今日やったら、もちろん相手を抜くつもりでやろうと思っていた。
今日も最後に相手を抜いて、シュートかクロスかというところでクロスを上げたけど、取られてしまったので、そこは得点につなげられれば、一番良かったと思います」

DF24
金井 貢史

「前半からブロックをつくって、相手が焦って前に出てきたところを狙おうという考えで臨みました。
先制されて、追いつけたのは良かったけど、勝ちたかったです。
セカンドステージを通して、自信がついたのは良かったけど、チームとしてもう一つ上のレベルにいきたい。天皇杯は勝って、パンゾーさんと喜び合いたいです」

DF13
小林 祐三

「試合が始まる前、監督が“今日は小林のためにも頑張れ”とみんなに言ってくれた。でも正直、僕のためにプレーして欲しいという気持ちではなかった。みんなでサッカーをできる90分が、自分への贈り物みたいなものだと思っているから。
試合後、サポーターを目の前に挨拶したときの光景は忘れられません。というより、忘れたくないなと思います。
(300試合出場は?)あ、それ忘れてました(笑)。というより、目の前の試合のことばかり考えているので。でも、この数字は意識していました。レイソルでプロになったとき、薩川さんが“日本代表に入らずに、300試合出たのは俺だけだ”と言っていて、こういう生き方もあるんだ、と。ただ、自分にとっては、これがゴールじゃないし、通過点です。
自分のために、いろんな人が涙を流してくれたのを見ると、自分のやってきたことは間違いじゃなかったと思う。だから、自分にはウソはつきたくないし、全力でやること、チームのために生きることは、これからも変わりません」

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