Yokohama F・Marinos

レポート

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2016 天皇杯 準々決勝 vsガンバ大阪

前半レポート

 天皇杯の準々決勝、ベスト4進出をかけてガンバ大阪と戦う。G大阪とは今季5度目の対戦となり、ここまでの4試合は1勝3分けと勝ち越しているものの、ルヴァンカップではアウィエゴール差によって決勝進出を阻まれた。
 F・マリノスの先発はワントップに富樫が入り、二列目は右からマルティノス、前田、齋藤。試合は、F・マリノスのキックオフで始まった。
 先手を取ったのはF・マリノス。1分、前田がドリブルからこの試合のファーストシュートを放ったのに続き、2分にはマルティノスがうまくキープしてFKをゲット。その後、G大阪の攻めを跳ね返すと、8分・マルティノスの右足シュート、10分・齋藤のドリブルから金井のクロスなどで相手ゴールに迫った。
 15分から、G大阪がポゼッションしてF・マリノスは自陣での守備の時間となったが、バランスを崩されることなくしのぐ。そして20分を回ると、ギアを上げて積極的に仕掛けた。26分、齋藤のクロスに富樫が飛び込むが、これは惜しくも合わず、ボールは流れた。
 その後も、F・マリノスのペースは続き、33分・前田のボレーシュート、38分・齋藤のドリブルなど、効果的な攻めを展開。しかしゴールを割ることはできず、前半は0-0で折り返した。

ハーフタイムコメント

「守備は数的優位を作られないように、しっかりサポートすること。
攻撃はリスクを取って仕掛けていこう」

後半レポート

 後半もF・マリノスの動きが上回る。3分、富樫がゴール前のルーズボールに足を伸ばして狙う。富樫は、その直後にも縦パスを受けて鋭いドリブルを披露する。
 9分、・11分とG大阪の反撃を受けたが堅い守りを見せると、ギアを上げてオフェンスに移るF・マリノス。13分・天野が右足シュート、17分・金井のアーリークロス。そして18分、齋藤が右から持ち上がってペナルティエリア内で鋭く切り返すと、たまらずG大阪のディフェンダーがファウル、齋藤が倒されてホイッスルが鳴る。このPKを齋藤が落ち着いて左スミへ決める。
 先制されたG大阪は、21分に二枚代えで流れを変えようとするが、F・マリノスは主導権を渡さない。23分、天野がミドルシュートを決めたが、残念ながら、オフサイドでノーゴール。
 その後も安定した攻守を展開したF・マリノスは、28分に最初の選手交代でパク ジョンスを投入(CBへ。右サイドバックに新井)。39分の連続攻撃も、集中してしのいだ。ところが42分、CKから粘られて同点ゴールを許してしまう。この後、すぐ中村がイン、トップ下に入った。
 アディショナルタイムは6分。終了間際、中村のパスから右サイドを前田がドリブル、最後は天野が素晴らしいミドルシュートを右サイドネットに突き刺す。劇的な決勝弾でベスト4を決めたF・マリノス。29日、決勝の座を鹿島アントラーズと争う。 

横浜F・マリノス 試合後監督コメント

「前の公式戦から今日までの6週間の間で言っていたとおり、インテンシティーの高いゲームになりました。
ゲームの入りは、ほぼパーフェクトでした。すぐにチャンスをつくりました。ただ残念だったのは、得点には結びつかなかったことです。
しかし、前半は本当に素晴らしいパフォーマンスでした。遅攻の局面で、しっかりパス交換してサイドでスピードアップするプレーが出せていました。。
そのあとは、もちろんガンバも素晴らしいチームですので、非常に拮抗したゲームになりました。ですが、自分たちが先にスコアを動かすだろうということを信じていました。
6週間空いてフィジカル的な難しさがあって、後半、自分たちは下がり気味にならざるを得なませんでした。でも最後、素晴らしいコレクティブなアクション、そして純の素晴らしいシュートよって、結果に結びつけることができました」

質問:決勝ゴールを挙げた天野選手についての評価を教えてください。
「今シーズン、非常に成長している選手です。我々のチームには成長している選手が大勢いますが、その中の一人です。
選手としてのいろいろな部分で成長しています。そして自信もつけています。
チームとしてやろうとしている、求められているプレーを常に理解してくれています。特にビルドアップの部分で、高いテクニック、クォリティーを生かしてチームに貢献してくれています。
さらにテクニックだけではなく、彼は相手のディフェンスラインの背後のスペースに走り込んでいくことができて、フィニッシュすることもできます。
彼は今シーズン、これだけ成長していますので、今日のようなパフォーマンスに対しても、私は驚いてはいません。そして純だけではなく、多くの若手が、成長してくれています」

質問:6週間空いた中での練習のポイントは?
「今日の試合前、私は選手を称えました。
ふだんは公式戦があって、それに向けてモチベーションを持って試合に臨むのですが、この6週間、公式戦なしでモチベーションを保ちながら、トレーニングを積むというのは簡単なことではありません。なので今回、プロとして、しっかりと取り組んだ姿勢に対して、選手たちを称えたのです。
この期間、実戦に近い、試合のリズムや高いインテンシーをできるだけ保てるようなトレーニングを行ってきたつもりです。それを、今日のパフォーマンスで証明することができたと思います」

質問:準決勝戦の相手、鹿島については、どのような印象を持っていますか?
「クラブワールドカップの決勝戦も観ましたが、鹿島というのは非常に組織的にプレーできるチームだというのを改めて感じました。またフィジカル面も素晴らしいです。いかに戦っていくかという点ですが、我々は我々のストロングポイントがあります。それを変える必要はありません。
ボール回しのスピード、展開力など、今日以上に高いパフォーマンスを出したいと思っています。自分たちの強みをより高い次元で発揮することを目指したいと考えています。
今日と同じように難しいゲームになるでしょう。しかし、準決勝まで来れたのは喜ばしいことですので、この機会を楽しみたいと思います。
我々は、平均年齢が26歳ぐらいと若いチームですので、数多くいる若手にとっても、この準決勝を戦うことは非常に良い経験になるでしょう」

質問:後半戦は、押し込まれる時間帯も増えていきましたが、その点については、いかがですか?
「自分たちが先制して、そのあとで疲労が出てくるという状況では、少し下がり気味になるというのはよく起きることです。
ただ、チームがそうしたかったわけではありません。
逆に、自分たちにとって好都合という面も出てきます。相手の背後にスペースも生まれますので、それを使うことができます。
できるなら、今後は守備のブロックをあまり下げずにボールを奪って、そこからもう一度ポゼッションして自分たちがゲームコントロールのところを取り戻したいと思います。
ですが、先ほども言いましたように、我々のチームには若い選手が多くいますので、このようなゲーム展開の中で、自分たちの力を安定して出していくには、もう少し経験が必要だろうと思います。たとえばポゼッションのところのクォリティーなどにおいて、もう少し自信を付けられればいいと思います」

試合後コメント

「勝ちたい気持ちは、チーム全員が要所要所で出せたと思う。球際だったり、走り切る姿勢だったり。
ガンバは手ごわい相手だけれど、その差は埋められたと思います。相手を上回る気持ちは全員で表現できた。
ガンバは今年いちばん多く対戦したチーム。ルヴァンカップでタイトルを逃した悔しさを味わった相手に、勝つことができた。このまま頂点まで行きたいと思います」

GK1
榎本 哲也

「これだけ時間が空いて公式戦があるのは、自分にとって初めてのこと。モチベーション的にも難しかったかなと思う。でも、前半から、みんながよく頑張ってくれた。失点してしまったけど、最後に純が決めてくれて良かったと思う。
練習試合も個人的に出場していなかったから、自分のプレー的は、ひどかったけど(苦笑)。それでも結果を残したから、次はいい感じにしたいと思います。
今日はボランチ勝負だった。井手口選手とキーボーの潰し合いは、見応えがあった。キーボーはそれで鼻が折れた。でも、アイツはそういうところがすごいいいところ。キーボーがやってくれたから、チームの士気が高まったと思う」

DF13
小林 祐三

「今日は車に乗りながら、『(F・マリノスの選手として日産スタジアムでプレーするのは)最後か』と思ったら、少し寂しい気持ちにはなりましたけど。でも、日産スタジアムで勝って、いい思い出になりました。
久々に試合して、寒くて、本当に珍しく足をつって、ちょっとそれは恥ずかしかったです。
でも、海外であるじゃないですか、良かった人をあえて交代させて拍手させるみたいな(笑)。それを狙ってはいないですけど、交代する時に拍手をもらえて気持ち良かったです。
ただ、自分が交代したことでバランスを崩して、チームに迷惑をかけてしまった。次の試合は90分間戦って、チームの勝利に貢献したいと思います」

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