Yokohama F・Marinos

レポート

REPORT

2016 天皇杯 準決勝 vs鹿島アントラーズ

前半レポート

 第93回の優勝以来、3大会ぶりの決勝進出を目指すF・マリノス。この準決勝の先発は、喜田に代わってボランチに中町が入った以外は、準々決勝のガンバ大阪戦と同じメンバーで臨む。相手の鹿島アントラーズには今季のリーグ戦で白星をあげられなかったものの、ゲーム内容ではほぼ互角の戦いを展開している。
 大阪・ヤンマースタジアム、F・マリノスのキックオフで戦いの火ぶたが切られた。前半、G大阪戦同様にF・マリノスがアグレッシブなオフェンスを展開する。7分・新井のロングパスを受けた齋藤のドリブルシュート、10分・マルティノスのドリブルからえぐってのクロス、11分・金井のクロスをマルティノスがダイレクトシュートとペースを握る。
 さらにF・マリノスはギアを上げて連続攻撃を浴びせる。12分・中町のスルーパスを受けた前田が鋭いクロス。14分・ワントップの富樫が、縦パスを柔らかくおさめ、すぐに反転してゴールに向かってドリブル。15分にはまたも中町のスルーパスから形をつくり、右からのマルティノスの折り返しを、ファーサイドからへ走り込んだ齋藤が右足ダイレクトで狙った。
 20分からは、ややゲームが落ち着いてきたものの、35分にはスリリングなシーンが連続する。まずF・マリノスが齋藤のドリブルから前田が狙うと、鹿島・柴崎のシュートを榎本が好セーブ。そして、今度はF・マリノスが決定機を迎えゴール前で詰めたが、鹿島の懸命のクリアに阻まれた。
 その後も38分のFKなどF・マリノスの流れで進んでいたのだが、41分、鹿島にカウンターからのヘディングシュートを決められ、先制点を許した。
 前半、チャンスの数で上回ったもののフィニッシュには至らず、F・マリノスは1点のビハインドで折り返す。

ハーフタイムコメント

後半レポート

 開始直後に富樫がシュートを見舞ったF・マリノスだが、後半はなかなかリズムがつかめず好機がつくれない。11分・富樫から前田へのパスは通らずサイドラインを割り、12分・金井のスローインも齋藤におさまらない。13分の前田の左からのドリブルシュートもワクを捉え切れず右に流れた。
 流れを取り戻したいF・マリノスは、18分に最初の選手交代で中村を投入。G大阪戦に続き途中からの出場となった中村は、19分、まず左CKのキッカーをつとめ、正確なキックで新井のヘディングシュートを導く。
 そして司令塔の的確な配球により、F・マリノスはボールがワイドに動き始めた。23分、24分と左右からの形をつくり、26分には左からのFK。中村のボールを、ファーポスト付近で金井がヘッドでネットに突き刺した。同点かと思われたが、惜しくもオフサイドフラッグが上がった。
 このシーンの直後、F・マリノスは鹿島のカウンターを受けて痛い失点、リードを2点に広げられる。苦しくなったF・マリノスは、36分に中島がイン。今大会初出場の中島は、38分、齋藤が相手DFに詰めたセカンドボールを拾って素早くゴール前にパスを送ったが、クリアされる。
 42分に3人目の交代カードを切り、兵藤をピッチに送ったF・マリノスは、懸命に鹿島ゴールに向かう。アディショナルタイムは4分、F・マリノスは全力でフィニッシュを目指す。46分、中村のFKから金井がニアに走ってのヘディングシュート。しかし鹿島の堅陣は破れず、49分・中村のFKを兵藤がワンタッチしたボールも左ポストに当たった。
 0-2のまま、タイムアップのホイッスル。F・マリノスは、ルヴァンカップ同様、あと一歩届かずファイナリストの座を逃し、これが今シーズンの最終戦となった。 

横浜F・マリノス 試合後監督コメント

「まず、素晴らしいパフォーマンスをした今日の勝者である鹿島を称えたいと思います。
前半は、我々がリードされるには値する内容ではなかったと思います。我々の方がチャンスを多くつくっていました。我々がやりたかったゲームプランを出せていました。ただ、チャンスはつくっていたのですが、最後のリアリティーが足りませんでした。そして我々に小さなミスがあって、それを相手に利用されて、得点に結びつけられてしまいました。
後半の立ち上がりは、前半のようなリズムを、なかなか出せませんでした。
後半、俊輔・中島・兵藤を投入して、また勢いを取り戻して、終盤にチャンスをつくることができたのですけど、またそこでも、残念ながらミスを相手につかれて、カウンターにつなげられて得点されてしまったという展開でした。
運もなかったという点もいえると思います。ゴールを入れたシーンはオフサイドという判定でしたけれども、オフサイドだったのかは、もう一度映像を見て確認したいと思います。そして、ポストに当たったシュートもありました。
最後に、私の選手たちを称えたいと思います。若手はチームに勢いを与えてくれていますし、ベテランは若手を引っ張りながらチームの力を出させてくれました。
今シーズンの、このパフォーマンスは来シーズンにつながるものだと信じています。そして、今日も多くのサポーターが横浜から駆けつけてくれました。1年間、素晴らしい応援を続けてくれました。そのことにも、心から感謝したいと思います」

試合後コメント

DF13
小林 祐三

「結果的に0-2というスコアでやられたところに、鹿島とのゲーム力の差を感じました。結局、ミスは見逃してもらえなかったということ。
攻守にミスはつきものだけど、ここというときの集中力の出し方を若い選手がどう感じたかによって、F・マリノスというクラブの行く末が決まってくると思う。何も感じなかったら、そこで終わりですから。
ルヴァンカップ、天皇杯と“勝ったら決勝進出”というヒリヒリするような緊張感あるゲームを、今シーズンは3試合経験できた。若い選手に生かしてほしいと思います。
僕自身が、どんなことを若い選手に残せたか? それは自分で評価できないし、自分はやったともいえない。ただ、6年間F・マリノスでやってきて、チームのみんな、サポーターの人たちがあたたかく送り出してくれたことに感謝したいと思います」

MF11
齋藤 学

「俺が入ってから何回目か分からないぐらい準決で負けている。
鹿島が疲れているのは分かっていたから、試合内容的には、いいサッカーができた。最後のシュートを打つところまでは、何回もいけていた。
若いチームで戦ったなかで、自分たちのサッカーができたというのはポジティブに捉えていいと思う。
この鹿島の強さというのを、この悔しさで学べたなら、優勝に近づけるチームになると思います。
今日は本当にいいサッカーをしていたので、そこはちゃんとポジティブに捉えるべきだと思います」

FW17
富樫 敬真

「勝てる試合だったと思うし、決定機を決め切ることができず、それを潰してしまった。
プロ1年目でこういう舞台を経験できたことは、とても大きなことだった。負けてしまったけれど、その結果を受け止めて、これから生かしていなかなければいけないし、その義務があると思う。
試合前も、ハーフタイムも、試合中も、サポーターの方々がたくさん僕のチャントを歌ってくれた。大きなエネルギーになったし、ありがたかった」

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