サンフレッチェは、タフで失点が少ないチーム。その中で前半45分間は難しい時間帯もありましたが、後半45分間は本当に素晴らしいサッカーを、選手全員が見せてくれました。それが結果に結びついた試合だったと思います」
質問:先制点を挙げた仲川選手は今シーズン、素晴らしい活躍をしてくれています。彼に対する評価を教えてください。
「本当に、良いパフォーマンスをしてくれている選手の一人です。Jリーグの得点トップだったエジガル ジュニオがケガで戦列を離れた後、何試合か仲川をトップで起用しています。常に一生懸命ハードワークをして臨んでいます。
ここ3試合はゴールという部分で結果が出ていませんでしたが、今日は素晴らしいゴールを決めてくれました」
質問:後半、サイドをこじ開けて得点を奪いましたが、その点についてはどのようにとらえていますか?
「前半は、両チームともアグレッシブにスピーディーな展開でした。たぶんサンフレッチェさんは、ああいう形でハードワークをしてくると予想していました。
後半、相手はF・マリノスが疲れてくると予想したのではないかと思います。ですから私は、ハーフタイムで選手たちに“自分たちは、よりスピードを上げていくんだ。もっと戦っていくんだ”と声をかけて伝えました。
その結果、後半は素晴らしいプレーをしてくれましたし、戦う気持ちが十分出せていたと思います。
スタートは、両サイドのエリキや遠藤が、狭く感じやすい三ツ沢のピッチの影響もあって、なかなかタイミングが合いませんでした。ですが、皆が約束事を守り、自分たちのサッカーを貫き通して一生懸命やった結果が、このような勝利に結びついたのではないかと思います」
質問:戦う気持ちが非常に強く出た試合でしたが、それは、具体的にどのように指示したのでしょうか?
「何か言葉を伝えたとかではありません。日々の練習から、自分たちはハードワークし続けています。この試合前の代表ウイークの2週間も、自分たちはペースを落とすことはありませんでした。成功をもたらすため、常に日々、ハードワークし続ける、そして理解を深めています。
試合の結果は、ほんの一部です。一番大事になってくるのは、全員がどれだけハードワークできるか? 全員がすべてをどれだけ出し切れるか? 試合だけではなく、日々の練習からそれを心掛けることが大事だと思います。
楽しく、準備をする、そして毎日、全てを出し切ってやること、やり続けることが大事だと思っています」
質問:後半にスピードを上げていったというのは、試合前から考えていたプランでしょうか?
「予測というものは、試合前にできないと考えています。ですが、分かっていたのは、サンフレッチェがハードワークしてくる、そして前から来る、守備も堅いですし、強いという印象を受けていました。
その中で、自分たちが一番大事にしていたのは、どれだけ強度を高くできるかという部分でした。
逆に、広島が先制していたら、難しい展開になったことでしょう。そこでも、自分たちは予測の中でやれることはやり、ゲームのなかで起こってきたことに対して、柔軟にやっていくことが大事だと思います。
その点でも、今日の試合の選手たちは、良くやってくれたと思います」