質問:確かに最後までエキサイティングなゲームでしたが、逆に、前半3-1だったので、後半はもう少し落ち着いてゲームコントロールしても良かったのではないでしょうか。そして、最終戦のFC東京戦で同様の状況だったとしても、後半、同じようにどんどん攻撃的に行くよう、指示するのでしょうか?
「自分が来日して、初日からこのサッカーをやっていこう、やっていくんだと選手たちに話していました。やはり、ここで変えてしまうと信用を失ってしまいます。自分は、一度決めたことをすごく大事にします。そして、やり続けるというのを心掛けています。
アグレッシブに、そして前方向に行くんだというのが自分たちのサッカーです。1-0でリードしていたとしても、安全に守り切るというのではなく、攻め続けます。今日のように2点目が取れたら3点目を、3点目が取れたら4点目、そして5点目、6点目を取りにいくことが我々のサッカーです。
ここで止まることはありません。より成長していくために日々練習していきますし、しっかり継続して最後までやっていきたいと思っています」
質問:このアグレッシブなサッカーで勝つことは、非常に難しいと思いますが、これを貫いて優勝すれば大変な成功なのではないでしょうか?
「おっしゃったように、このサッカーをやるのは難しいと私も思います。サッカーの難しさだけではなく、それ以前に、このサッカーをするのだと判断すること自体が難しいです。そこでやっていくのが簡単ではないこと、そして違ったことをやるというのは難しいことだと思います。
信じる気持ちをどれだけ続けられるか。その信じる気持ちが固まっていくことによって、今では選手たちは、1-0や2-0でも引いて守ることはしません。やり続ける、自分たちはもっと取りに行くんだ、自分たちのサッカーを続けていくんだ、監督もそれを求めていると、できるところまで来ていると思います。
日々チャンレンジだと思っていますし、残り3試合、自分は、変わることなくやり続けます。選手たちもそれをやっていくと思います。エキサイティングなゲームを続けていくことがF・マリノスのサッカーだと思います。
そして、自分は成功するためにやっているのではありません。信じる気持ち、このサッカーをするんだという部分をやっていくのです。これまでチームでやっていなかった、自分が新しくやろうとしていることができれば嬉しいことですし、それを求めてやってきています。それが自分の指導の仕方ですし、自分の信念でもあります。なので、残りのシーズン、日々の練習からですが、やり続けて信じていくことが自分のサッカーです。続けていきたいと思います」
質問:3点目の仲川選手の素晴らしいゴールについて、監督はどのように評価していますか?
「仲川がスピードがある選手だというのは、見てお分かりだと思います。ただ彼だけでなく、エリキ、マテウスの前線3人はコンビネーションでも個の力でも、突破してああいう形で得点に絡むこともできます。
その中でも仲川に関しては、昨年から日々成長を見せてくれています。この前の試合でケガをして、どれぐらい離脱するのかと心配しましたが、幸い、すぐに戻って来ることができました。そして彼は、今日の試合でもそうですが、アシストでも貢献してくれています。
継続して成長している選手を見るのは嬉しいことです。それは彼の努力、それを日々続けてくれているからです。彼だけではなく、チーム全体がそうなっていると思います」
質問:立ち上がりから激しく行ったのは、ゲームプランだったのでしょうか?また、それによって札幌のミスを誘えると考えていたのでしょうか?
「キックオフから、そこからどうやって、早く自分たちのボールにするかというところのアグレッシブさも、ずっと自分が強調してきたことです。
アグレッシブにやっていくことによって相手のミスが誘えるかもしれませんが、それを目的にしているわけではありません。守備のところでも、自分たちはハードワークをしていくというベースがあるからです。
これは後ろの選手だけではありません、前線のFWの選手たちから守備がスタートしています。そこでどうやって、自分たちのゴールから遠いところから、どうやってボールが奪えるか。そういうところで、どれぐらいハードワークができるのか。それを心掛けています。
ボールを持っている時に凄いサッカーをする、ボールを持っているときに鮮やかなパス交換をして、攻撃的なサッカーをする。そこだけではありません。ボールを持っていないときでも、アグレッシブにハードワークできるチームにということを自分たちはやっています。それが試合の中でも出ているのではないかと思います。
相手にとって危険な部分を、ボールを持っていないときでも出せるんだというのをやっていますし、引き続きやっていきたいと思っています」