1月11日(土)に日産グローバル本社 日産ホールにて「2025 横浜F・マリノス新体制発表会」が開催されました。
発表会では、新加入選手の紹介や新ユニフォームのお披露目が行われ、会場は熱気に包まれました。また、7シーズンぶりに刷新されたチームスローガン「Be a Stunner 圧倒的な存在であれ」も発表され、2025シーズンの新たな船出への力強い意気込みが感じられるイベントとなりました。
本日は2025新体制発表会にお越しいただきまして、ありがとうございます。
まずはじめに一言お礼をさせてください。
2024シーズン、ACL、J1リーグ、天皇杯、ルヴァンカップを終えてみれば、過去に類のない61試合を戦ったシーズンでした。
そんな過密スケジュールの中でも、いつもファミリーの皆さまは我々にクラブと選手に止まない声をかけてくださりました。
どんな場所でも、どんなゲームでも。皆さまの声が届いていました。毎試合毎試合、皆さまから届く声がどれだけ我々の力になったか。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
チームが目指す姿から振り返ると、シーズンを通して61 試合というのは本当に過密なスケジュールではありましたが、このような貴重な経験をしたということが非常に重要だったと感じます。
ただ、そう思えるのはやはりマリノスファミリーの皆さま、ファン・サポーターの皆さま 、パートナーの皆さま、そしてホームタウン3市の皆さまが一緒に戦ってくださり、力強いサポートがあったからこそ我々も良い経験ができたのだと心から思っております。
昨シーズン、いろいろな意味で皆さまの力を借りながら戦ったシーズンでした。改めまして 、ありがとうございます。
この度、西野努さんをスポーティングダイレクターとして招聘することになりました。9月からシティ・フットボール・グループと密に連携をしてもらった上で、いろんな準備や編成をしていただきました。
我々が考えているクラブのフィロソフィーから出来上がるフットボール、また、チームもさらに成長を続けるために必要な仕組みづくりのなかで、さらにそれを結果につなげていくという、こういう流れをいま作ってもらっています。
クラブが目指す姿をお話しします。
アジアで勝ち、世界と戦い、日本を代表するクラブにしていきたいと思っています。そのためにはまず、サッカー界のいろんな環境変化や、社会の変化というものに適応しながら、サッカーの強度と純度を追求していく。これを継続していこうと考えております。我々が持っているクラブの価値というものを、もっともっと高めていく、その努力をするということと事業面においては、親会社との共創関係というものをもっと強化して、我々自身が自立できるような 経営にしていくということを、さらなる成長の中で達成していきたいです。
そして、最後は、まさにF・マリノスに携わっていただける方々、または応援していただける方々と一緒に、我々のクラブフィロソフィーを体現することによって、クラブ全体、ファミリー全体が尊敬されるクラブになっていきたいと考えています。
最後にお伝えしたいのがチームスローガンになります。
これまで「勇猛果敢~Brave&Challenging~」を使っていましたが、こちらを昇華させて、新たなスローガンを創造しました。
「Be a Stunner 」と言います。 Stunnerは、衝撃を与える人・ものという意味で使われます。
世界のフットボールのシーンですと、スタジアムを揺らすようなプレーが出た瞬間に使われる言葉です。我々クラブが求めるものはご存知だと思いますが、まだ見たことのない世界へ突き進むという姿勢です。
そのように考えた時に、我々の持っているアタッキングフットボール、培ってきたカルチャー、そして信じ合うことのできるマリノスファミリー。これらを土台にいま起きていることに対してきちんと振り返りを実施し、アップデートをしていくという覚悟が必要です。
我々クラブ、そしてチーム個人それぞれがもう一回りも二回りも大きく成長する。そのスケールを大きくすることを目指して、例えばですが、自分で限界を決めない、今までやってきたことに甘えない、過去の成功に固執しない。そういうことを一つ一つやりながら、自ら殻を破っていくということを考え、それがまさに起点になっていくと考えています。
一人一人が圧倒的な存在になっていく。
「Be a Stunner」
ぜひ皆さまにも覚えていただきたいですし、我々としてはこの前に強く突き進むクラブ、そして、その突き進む時の我々の最初の一歩を示すという思いを込めて作りました。
2025シーズンもどうぞよろしくお願いいたします。
皆さんこんにちは。今年よりスポーティングダイレクターに就任することになりました西野努です。よろしくお願いします。これから登壇する選手たち監督たちもそうですが、僕もこのクラブにとっては新しい人間なので、すべてのことが新しく初めての経験です。仕事はすでに始めていますが、今日も非常に緊張しております。
はじめにチーム編成にあたって大事にしていきたいことをお話しさせていただきます。
まずクラブフィロソフィーについてです。「アタッキングフットボール」というフィロソフィーを横浜F・マリノスは掲げてきています。
アタッキングフットボールって何だろうと、僕は頭にずっと置きながらF・マリノスの2024シーズン全試合を見てきました。何度も見ました。これは一般的な言葉なので、捉え方は色々あると思いますが、やはり試合に勝つために、そして見ていて面白く興奮するというコンセプトがこのフィロソフィーにはあると思っています。ですので、このフィロソフィーは継続して、継承して進めていきたいと思います。
「ドミネート」という言葉は試合を支配する。ただ、ボールを自陣でポゼッションするのではなくて、しっかりと主体的に意図を持ってボールを保持して、そして相手の攻撃を刺していく、相手のゴールを刺していくというが求められると思います。ハードワーク、チームワークは当たり前ですが、一人ひとりが一生懸命に走ること、一生懸命にプレーすること。当たり前ですが、自分のためだけではなく、自分のプレーがチームの他の選手のためになる。
走り込んだ空いたスペースを周りが使ってくれる、もしくは抜かれたスペースをカバーする。そういう一人ひとりのハードワークと、それをチームとして融合させてパフォーマンスをする。そういったプレーが非常に大事だと思います。
スポーツマンシップ。これはもう言わずもがなで、ルールや対戦相手、フットボールに対して、そしてクラブのエンブレムに対してしっかりとリスペクトをして、与えられたチャンス、与えられた契約、与えられた機会を最大限に生かすための努力を選手たちには求めたいと思うし、僕らはこのフットボールフィロソフィーを自分たちの選手、コーチングスタッフ、監督だけではなく、自分たちの仕事にもフィロソフィーとして掲げています。
そうしたフィロソフィーをもとにチーム体制の編成をしてきました。
大事にしてきたのが、この3点になります。
チームを成長させるための監督。さきほど中山社長が説明したとおり、昨年9月からマンチェスターに行って、シティ・フットボール・グループの仲間たちと、様々なプロセスを経て候補から選考してきました。その中で三つ大事にしたことがあり、一つはアタッキングフットボールを体現できること。それをできる監督だという経歴、能力などあらゆる面で思えたこと。それと、監督自身が横浜F・マリノスを強くするんだというふうに真剣にコミットをしてくれるかどうか。Jリーグのクラブに行く、日本のクラブに行く、経験するために行く、自分は何でもできるよ。ではなくチャレンジしたい、横浜F・マリノスを強くするためにチャレンジしたいという強い意志をすごく感じました。これは非常に大事なことだと思っています。
三つ目は私や中山社長をはじめとしたクラブが、この監督とチャレンジしようと思えたことです。今回、シティ・フットボール・グループの協力も得られたので、さらにチャレンジを後押ししてくれました。自分たちだけではなく、あれだけのネットワークを持ったグローバルなフットボールの機関が、ホーランド氏が良いのではないかと言ってくれたという背景もあります。ですので、ホーランド監督はそうした背景と理由で選定をさせてもらいました。
ホーランド監督の経歴は皆さんすでにご存じかと思いますが、言えることは世界のプロフェッショナルフットボールのトップ・オブ・トップで経験を積んできている方です。UEFAチャンピオンズリーグ、ユーロ、ワールドカップ、そしてプレミアリーグ。そこで数々のタイトルを獲られてきている方です。ですので、勝者のメンタリティをしっかりと植え付けた指導者だと思っています。一方で、トッププロの監督としての経験はまだない。
そこは私たちのチャレンジです。彼をどう支えていくか、そしてこのF・マリノスでそれをどう体現していくかということが、クラブにとって私にとって、そして支えるスタッフたちにとって、大きなチャレンジになると思っています。
監督を支えるスタッフ陣に代表的な方を今回新しく招聘しました。パトリック キスノーボ氏です。彼はシティ・フットボール・グループ傘下のクラブで数多くの監督経験をし、失敗をし、シティ・フットボール・グループのコンセプトをしっかりと理解した人になります。今回、監督と同様にF・マリノスの試合をたくさん見て、研究してもらい、F・マリノスの課題は何か。そして、どのように対処をしていくのかというのをプレゼンしてもらい、そこに共感しました。実際に監督ができる人材ですが、あえて私たちはこの人にアシスタントについてもらってホーランド監督を支え、この2人でコーチングスタッフ、チームをリードし、強化していきたいと思っています。
ここからは編成の方針です。基本的には新しい監督、新しいスポーティングダイレクターで刷新をし、チームを破綻させるのではないかと思われたかもしれませんが、この6年間で2回タイトルを獲っているチームです。個々の選手、スタッフ、チーム、クラブ、皆さんも含めて十分なポテンシャルと資質のあるチームだと思っています。
ですので、基本的には既存のチームをベースとして、チーム編成を考えてきました。
次にアタッキングフットボールについて、これは当然ですが、昨シーズン1年間試合を見て、やはり失点数が得点数を上回る。レベルを維持していくし、さらに多くの得点をあげられるようにしていきますが、失点数が多かったというのがあります
これは後ろの選手たちが悪いとかではなく、チームとしての戦い方、アタッキングフットボールは守備が大事だということを、やはりもう一度再認識しなければいけないと思います。守備が安定しているから、安心してガンガン前に行ける。後ろが安定しているから、前の選手がガンガン前にプレスかけられる。そういう仕組みが好循環を生んでいくのですが、やはりいろいろな要素があって昨年は苦労していました。そういったところも含め、アタッキングフットボールは何かということと、どういうサッカーをしたいか。それを試合中のプレーや、アタッキングフットボールの定義に基づいて評価する。そういうPDCAを回していければ、必ずチームは成長してくれると思っています。
そして戦術分析力です。昨今はサッカーだけではなく、データというのがたくさん手に入るようになりました。その中でも、対戦相手の分析力というのが、J1でもものすごく上がっています。ヨーロッパもそうですし、プレミアリーグもそうです。マンチェスター・シティが勝てなくなっているのは、ものすごく対策されているからです。ですので、やはりスピードとか技術とかの勝負はあるのですが、チームとしてどういう戦術分析をして、どういう準備をして、そして試合中に選手たちにどう体現させ、ハーフタイムでどう修正して、90分どう勝つか。ということを毎回毎回繰り返していくことがすごく大事になっていて。これはただ良い分析官を連れてくれば良いというだけではなく、やはり監督、コーチがそれらをちゃんと頭の中でイメージし、ビジョンを持っていなければならないし、それを「こういう戦い方をするぞ」と分析官が提案をしても、選手たちがやってくれないとダメだと思います。だから選手がしっかりそれを理解して体現できる、そういう分析力をチーム全体に良くしていかなければいけない。これはもう本当に競争が激化しているところなので、アジアで戦い、世界で戦うクラブになりたいという以上は、ここはもう強化の一番の肝だなと思っています。
最後にパフォーマンスのマネージメント。これは昨年F・マリノスは61試合を戦いました。水曜日にアジアでのアウェイがあり、2日後に帰ってきて週末にホームで試合をするとか、海外アウェイだとか、これからはもう避けられないことです。サッカービジネスの構造上ということは、じゃあどうすればいいのかと言えば、もちろん選手たちの自己管理は当たり前に必要ですし、クラブとしてできることはしっかりと鍛えること。そしてパフォーマンス面で言いますと、医学的な点とかメンタルの面とか、あとは体力を鍛えるとか、そういったことはもう当たり前になっています。なので、チームスタッフのスキルというのはすごく大事になってくるし、一方でクラブとしては移動をどうサポートするか。負担を少なくするために昨シーズン、ACL決勝の遠征の際にチャーター機を飛ばしたと聞いています。すばらしいことだと思います。勝つためにできることをクラブとして取り組んでいるという事例だと思うし、そんなにお金をかけなくてもクラブスタッフをはじめ、チームスタッフ、選手も少しでも自分のコンディションを良くするために、またチームのコンディションも良くするために何ができるかというのを考えて、スケジュールもそうですし、時差調整、暑熱対策、いろいろな細かいことをたくさんできることがあるんです。だから、それをクラブ全体で取り組んでやる。そしてACLのファイナルに向かうみたいなところをやれなきゃいけない。やらなきゃいけない。やりたい。そしてやれればタイトルが獲れるのではないかという仮説で、テーマをあげさせてもらっています。
まだ開幕まで時間もありますし、今日チームの始動には間に合いませんでしたが、獲得活動中の選手が何名かいますので、このメンバーに加えてリACLエリート、リーグ戦開幕を迎えられたらと思っています。
こんにちは。こういうステージは苦手で、芝生の上の方が得意です(笑)。
素晴らしい国に来られたことをうれしく思います。Jリーグ、日本のサッカーに関わりを持てるということに誇りをもって来ました。
私が以前所属していたイングランド代表チームでの8年間で、日本代表、U-21代表レベルの選手たちのクオリティを直接目の当たりにしましたので、この国の選手たちのレベルに対して大きな敬意を抱いています。
横浜F・マリノスという日本や世界でも知られた名門のクラブに来られたこともうれしく思います。
1992年からこのクラブがJリーグでスタートし、J1で戦い続けているのは残っている2クラブの内のひとつです。そして、今日までに5つの星をつけて戦っていることが、偉大なクラブであることを証明しています。
今朝、初日を迎えて選手たちと共に汗を流しました。素晴らしいスタートができたと私は思います。タレント性の高い選手たちが多いと感じています。
私が一番うれしく思っているのは、あなたたち、クラブのすばらしいファン・サポーター、つまり私たちマリノスファミリーの存在です。
昨年、私がオファーをいただいてからたくさんの試合を映像を通じて遠く離れたイギリスからみていました。驚いたのはホームでの声援もそうですが、特にアウェイであれだけの人数が常にいて、アウェイなのにあれだけ声を出して応援されているチームを見て私は驚きました。今朝も初日にもかかわらず1,000人以上いたのではないかと思うくらいの方々に見守られての練習をしました。これは本当に驚くべきことです。
昨シーズンのホーム最終戦では、スタジアムに43,000人ほどの方々が集まっていました。そのサポートは本当にすばらしいものでした。しかし、サポートとは単に試合を観に来ることだけではありません。私が最も印象に残っているのは、ACL準決勝の第2戦です。ホームでの試合で、チームが負けていた状況でファン・サポーターの皆さんが、やじを飛ばすのではなく、チームを信じ応援し続ける姿勢に感銘を受けました。
今から楽しみにしているのは今シーズンの戦いです。スタジアムで皆さまにお会いできることを楽しみにしているのと、日本、そしてアジアに轟かせる声援を楽しみにしています。
4週間後に迎える開幕に向けて、良い準備をしないといけないし、私たちが求めているのは昨年の順位ではありません。
このすばらしいクラブ、皆さまと一緒に戦えることを楽しみにしていますし、私も含めて選手一丸となって皆さまと戦っていきたいと思います。
成長を加速させ能力をブーストさせる意志と、その結果、圧倒的な存在としてピッチに衝撃と輝きを放つ未来を、力強くシャープに表現。
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