AFCチャンピオンズリーグエリート 2024/25 リーグステージ MD7 上海申花戦 試合後監督会見
無料記事 試合 コメント スティーブホーランド
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Q:試合の総括をお願いします。

初戦ということもあり、難しい試合になりました。渡邊泰基も松原もキニョーネスも交代を考えていましたが、どこで、どのタイミングかという部分がありました。選手たちは本当に良くやってくれたと思います。後半は特に攻守の切り替えが激しかったです。

もちろん後半に難しい時間帯もありました。良かった点は、選手たちがしっかりとゲームをコントロールできたことだと思います。相手チームがロングボールを多用する中、しっかりと跳ね返しました。私がうれしく思うのは、公式戦初戦となった今日の試合でプレシーズン中からの成長が見られたことです。チャンスも多く作りました。この勝利が本当にチームにとって良かったと思います。一丸となって戦った結果です。

Q:初勝利について感想をお聞かせください。

どの監督も新しいクラブで仕事に就いた時に思うことは、1試合でも早く勝利を掴むことです。それをできたことによって、一人ひとりの選手たちの自信は深まり、次に繋がると思います。自分も含めてどの監督も新しいクラブでの仕事は、なるべく早くまずは1勝をすることが大事だと思います。とにかく率直に今日の勝利はうれしく思います。自分は長年この世界にいます。しかもハイレベルな世界にいました。大事ことは、また明日からチーム内でなにを成長させていくべきかをしっかりと見てやっていくことだと思います。

Q:負傷交代した喜田拓也選手の状態について

試合が終わってすぐにロッカールームからこちらに来たので、詳細の部分はまだ聞いていないです。軽く聞いたところでは、ハムストリングに少し違和感があったということでした。悪くはないと思いますが、明日以降に画像を撮ったりすると思います。そこではっきりすると思いますが、軽い症状だと願っています。

Q:今日の試合の改善点は?

まず、最初に選手たちは本当に良くやってくれたと思います。自分がこれ以上何を求めるかというくらいやってくれました。特に成長しないといけない部分は、ビルドアップで相手のプレスをどのように回避してボールを持って行くのか。ようやく回避したと思ったのに、また後ろに戻してしまったら元も子もありません。そして、相手からボールを奪った後に素早く攻撃に移るところです。それが速ければ速いほど、相手が整う前に攻撃に移れると思います。今夜学んだことは、やはりバスケットのような攻守の切り替えが速い展開が続くと、とても疲れてしまいます。ボールを奪った後に、もちろん自分たちは前の方向に行きたいとは先ほど述べましたが、そればかりでは上手くいかないと思います。いつ素早く攻撃に行き、いつ?どこで?コントロールしないといけないか、もう少し使い分ける判断をしなければいけないなと思います。そうしたことを見てやっていきたいと思います。

Q:試合序盤にビルドアップで苦戦した要因と試合中に修正した点は?

前半のビルドアップに関しては見ての通りです。ゲームを読む力、頭を使ってどのようにやっていくかが大事です。今日の試合でも相手は前の3人を残した状態で守備をしていたと思います。その中でボールを奪ったら素早くその3人に当てようとする。その彼らの強みが分かっているのであれば、そこを通させないためにどうしたらいいのかをまずは考えなければいけないです。もちろん自分たちがやろうと思っているサッカーに集中することも大事です。自分は実際に先日行われていたスーパーカップの上海同士の試合を見ました。今日の相手はそこで勝った相手でしたが、勝因はやはり前の3人の強みを上手く使ってしっかりと攻撃した部分ではないかなと思いました。一番大事なのは、我々が何が得意で何を求めてやるのか、まずは自分たちでどうするのか。そして、相手がやろうとするサッカーをどれだけ止めることができるかだと思います。

Q:ジャン クルード選手を中盤で起用した理由は?

出るべくして出た選手だと思います。自分は選手たちを平等に見ています。ベテランだろうが、この選手を必ず使わないといけないということではなく、オープンに自分は選手を平等に見たいと思っています。そして彼のパフォーマンスは素晴らしいものがありました。守備の部分ではもう少し伸ばしてほしいところもありました。あとは技術の部分です。そういうところも一つひとつ雑になっていた部分がありました。そこさえ改善すれば、彼のような選手は本当にボールを奪う部分に関してミッドフィルダーとしての素質を持っているなと思います。ヨーロッパでとそのような選手を見てきました。トーゴ代表として試合に出ていますが、様々なポジションをやっていました。ミッドフィルダーとしての役割をしっかりと理解すれば、もっともっと彼は伸びると思います。自分は彼を教えるにあたり良い生徒だと思っています。

あとは、諏訪間という大学生の選手が我々のチームにいます。彼はJFA・Jリーグ特別指定選手の関係でACLのレギュレーションにより登録ができませんでした。本当に残念で仕方がなかったですし、彼にとっては出場ができれば最高の経験だったと思います。様々な選手を見てもらえたと思います。浅田というフォワードの若い選手がいます。彼は先日からU-17日本代表に選ばれて遠征に行きました。10日間ほどいませんが、彼も素晴らしい選手です。

Q:シャドーの組み合わせへの評価と今後の組み合わせについて

攻撃の時は3-4-3で役割が異なったと思います。守備の時は5-3-2の形でやりました。相手は中盤のところをダイヤモンドで設定してきました。そこでしっかりと守備の対応をしなければ、3-4-3にしてしまうとなかなか難しかったので、そのような形でやりました。ボールを持っていない時の役割は言い続けてきたことです。

植中は攻撃の選手ではありますが、役割として相手の中盤のダイヤモンドのサイドの選手が横に流れた時に彼が付いていく。そういう役割を持たせていました。ヤンとロペスに対しても役割を持たせていました。センターバックの2人を見ておくこと、1人が見に行ったら、もう1人が相手のボランチの選手を見ておくという役割です。もちろん攻撃的な選手ですが、本当に2人とも守備の部分をしっかりとやってくれたなと思っています。

ただ、彼らは攻撃的な選手です。攻撃の部分で相手が怖がるようなプレーヤーだと自分も思っていました。だから彼らを起用しました。植中に関しては本当にいくつかゴールに直結するチャンスを作ったと思います。昨年は4、5点を取っていると思いますが、もっともっとそれ以上に試合をこなせば、2ケタ得点は可能ではないかなと思っています。そして、植中は本当にチームのために戦ってくれる選手の1人です。なので、今日もピッチ上に立っていました。

ヤンは本当にタレント性の高い選手です。今日のゴールを見たと思いますが、簡単なゴールではありません。彼だからできたゴールです。練習の中でもマグレではなく、あのようなゴールを量産していました。昨年はロペスが1番得点を取り、彼はチームで2番目に多く取っていましたが、5点です。彼に挑戦して欲しいのは2ケタ得点です。質は申し分ないものを持っています。ですが、得点をもっと取っていくためにはボックス内によりどれだけ入っていけるかだと思います。そして、ただ入るだけではなく、入りに行く立ち位置の部分やタイミングをもう少し学んでやっていくことで、彼にとって2ケタ得点は全くもってできない数字ではないと思います。

今日彼らが見せたパフォーマンスは素晴らしいと思います。他の選手たちもそのポジションにはいますが、毎試合、毎試合10人替えるかというと、そういう訳ではありません。自分としてはなるべく11人を崩さず、誰が見てもこれがF・マリノスだという部分を大事にしています。今シーズンも多くの試合があります。その中でなるべく11人を固定してやりたいですが、まず不可能です。その中で軸を持つことは大事です。ただ、そこの軸に対して変化という部分は考えています。1人ひとりが自分にとっては本当に大事な選手ですし、価値の高い選手です。自分としては1つひとつのポジションに対してもそうですが、与えてもらうのを待つのではなく、やはり自分で掴み取って欲しいと思っています。競争心の高さをやはり1番に求めています。1つのポジションに対してどれだけ戦っていけるのかを見ていきたいなと思います。自分はチェルシーやイングランド代表でもアシスタントコーチをやっていましたが、常にマックスの状態のレベルを出せるように、1人ひとりが気を抜かずに、大事にしてほしいなと思います。やはりアシスタントコーチの経験は活きているのかなと思っています。